家が出来た後の住まい手が、どのような事に満足を感じ、どのような事に後悔や不満を感じるのかは、
建て主に対する説明力や設計力を高めるためにも知っておきたい事柄。
その手の情報を見て読み取れる傾向は、タチの悪い業者や、
マニュアル通りの対応しか出来ない営業マンの笑顔に騙された場合を除くと、大半が説明不足のように感じる。
「大手メーカー」であろうが「一級建築士」であろうが完全無欠ではない。
その最大の理由はコスト(=売値)である。
もっと良い材料が使えれば、もっと研究・開発・検証に時間が掛けられれば、ということ。
コストさえ気にしなければ、さらに完成度の高い製品・商品に出来るはずだが、安い値段に押さえることも、
売り手にとってもお客さんにとっても大切なこと。だから、なんらかの注意点があるのが普通である。
しかし、家電製品にしてもマンションにしても、取扱説明書や重要事項説明書には、
注意事項・免責事項が読むのがいやになるぐらいの量と文字の大きさで書いてある。
あれだけの買い手が知っておくべき内容があるにも関わらず、世の中の大半の家において、
契約から作り始めるまでのスピードを見ると説明に十分な時間を掛けているとは思えない。
その結果が、建て主の「そんなこと聞いてない」とか「こんな商品だったなんて」という不満に繋がる。
だから、良いことばっかり言うのは止めて、マイナス面はマイナス面として伝えましょうよ。
と、思っているのだが、これがなかなか勇気のいること。
いかに良い商品かだけを説明する相手を見て普通は疑問を持たないもので、そんな彼らと比較されるのだから。
このコラムだって、勇気をフリシボッテ書いてイルノデスヨ。
敷居2
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