建物にとって、逆らえないモノというのは、つまるところ二つだけである。
一つは地球上に存在する、という現実。
大げさな表現で申し訳ないが、どれほど屁理屈並べようと、
地球上にある限りは、気候風土(日本なら、雨や地震)からは逃れられない。
どこまで対抗するか、という判断は個人差があるが、
この地球上にあるという前提が建物の半分を決める元になる。
二つ目が、その建物を使うのが人間である、ということ。
つまり人間の体が持つ寸法からは逃れられない。
超大金持ちビル・ゲ○ツ氏であろうが、私のような庶民であろうが、
体の動きは身長差からくる違いぐらいで、大きくは変わらない。
歩く・靴を脱ぐ・階段の上り下り・モノを片づけるといった動作は同じようなモノである。
(もちろん、体の個人差や年齢による変化が大きな問題になっているのは重々承知)
この二つだけが、建て主の個人差に左右されない前提である。
ちなみに古代エジプトの建築物は、使用者の身長が18mぐらいとして考えられている、
と恩師が言っていたが、本当なのだろうか?18mと言えばガンダムサイズだ。閑話休題。
最低限のサイズ、というのは、個々人にとってかなり意識差があるが、
本来の「最低限」は体のサイズや動きから決まるモノ。
例えば、玄関は靴を脱げれば良いのだ。
昔の家の玄関が広かったのは、舗装されていない道を歩いてホコリまみれになった足を、
框に座って下男が持ってきたタライの水で濯ぎ、その後ろで嫁さんが三つ指ついて出迎えるからである。
足を濯ぐ必要も無く、嫁さんが三つ指どころか出てきてもくれないのだから、
広い玄関にする必然性など何もない。
おっと忘れてた。
立場上「法律」ってヤツも入れないといけないのかな。
・・・まぁいいや。
マニュアル家
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