家を「買う」ことと、「造る」ことの違いは、なんだろうか。

 まずは、その『違いが解るオトコ』になってほしい。

 

 「買う」とは、購入者、つまり建て主が、自分や家族の希望に沿ったモノを自分で選ぶという作業である。

 洋服を買うことと同じで、「自分」にあったサイズや値段の条件の中で、

 「自分」が好きな形や色のモノを選ぶこと。

 店のヒトや一緒に行ったダンナや友人に意見を聞くこともあろうが、

 基本的には自分の価値観や知識だけで選ぶ行為のことを「買う」という。

 自分の思い通りになるが、仮に自分の思いが間違っていても諦めるしかない方法。

 

 「造る」というのは、今風に言うとコラボレーション、つまり共同作業である。

 プロたるモノ、主義主張もあれば信念もあるのが普通で、それこそが腕前ってヤツである。

 和食を極めてきた板前さんに、ビーフ・ストロガノフを期待しても勿体ない。

 プロと造る、ということは、そのプロの腕前、つまり、今まで学んできたこと全てと、

 建て主の条件(予算や敷地条件など)や希望(夢や憧れ)との間に建物を生みだす、ということ。

 二者の思いの間に建物が出来るのだから、建て主の思いだけでは出来ない方法。

 

 どちらの方法も一長一短だし、万人にとってベストな方法などない。

 依頼する相手は「売る」ヒトか「造る」ヒトかのどちらかである。

 「イイトコドリ」したい気持ちは解るが、「売る」方法を学んできたヒトに造って欲しいと願っても

 ナイモノネダリだし、

 「造る」方法を学んできたヒトに売って欲しいと言うのは、お互いに辛い思いをするだけ。

 違いは大きいでしょ。

 

設計料って:2
法律