家を建てる方法は、大雑把に見て数種類しかない。

 大手か地域版小型のハウスメーカーか、または、ご近所の工務店や大工さんに頼むか、そして設計事務所か。

 はっきり言っておくが、完璧な方法など無い。

 それぞれに特色があって、その特色を良いと思うかどうかなのである。

 「友達が、あの会社で満足してはるから、私も・・・」などという選び方は、オススメしない。

 友人の満足を信じたい気持ちは解るが、友人とは料理の好みが違うのが普通だ。

 

 一番大切な選択は、《はじめの一歩》である。

 「どこに頼むか」を選んだ地点で9割がた決まるといっても過言ではない。

 例えば・・・ハラが減ったことにしよう。さて、何を食べるか?

 嫁さんの手料理なのか、鉄人道場○三郎氏の店に行くか、ファミリーレストランでお手軽にすませるか、

 はたまた出かけるのが面倒で出前を頼むか。それぐらいの差がある。

 ファミリーレストランで、道場○三郎氏のような創作和食を期待したって無理だし、

 逆に○三郎氏の店で、サラダバイキング付きシーフードドリアを探したってある訳ない。

 店を選んだ後で何を食べようか考えたって、既に選べるものは限られているのだ。

 

 大半の方々が、ともかく住宅展示場へって感じらしいが、

 そこで、どれにしようか、などと悩んでいる段階は、どのファミリーレストランにしようかって段階。

 すでに大半の選択が終わっているようなモノである。

 メーカーを決めてから、どんな建物にするか自由に選べると思っているかもしれないが、

 喩えバリエーションが揃えられていても、所詮、冷凍食品。

 だからこそ《はじめの一歩》が、なにより大切なわけ。

 なにがどう違うのか?ってことは追々ネタにしたいと思う。

 

 なんたって一生に一度の買い物。

 良い家にしたいとは誰もが思うが、その割には自分に合った建て方を選ぶという根本を学べる場所がない。

 一所懸命細かい技術の本を読むのも良いのだが、もっと大きな観点を忘れないで欲しい。

 方法によってどれだけ違うかを知ると同時に、自分を見ること。

 自分が何を求めているかを知らずにどこに頼むかを考えたって、答えなんか出ませんことよ。

 

ご挨拶
家のレシピ